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経営アドバイス・コーナー

事務所概略

事務所名
東京GODO会計
税理士 多勢 陽一
所長名
多勢 陽一
税理士登録番号
56398号
税理士登録年月日
1985/08/01
所在地
東京都江東区亀戸
6-2-3田辺ビル6F
電話番号
 フリーダイヤル  0120-77-2514
FAX番号
03-3684-2740
Eメール
tase-yoichi@tkcnf.or.jp
業務内容
・パソコン会計による月次決算支援業務
・独立、開業支援業務
・経営相談に関する業務
お問合せ
東京GODO会計は
TKC全国会会員です
TKC全国会
TKC全国会は、租税正義の実現をめざし関与先企業の永続的繁栄に奉仕するわが国最大級の職業会計人集団です。
東京税理士会 江東東支部所属

WHAT's NEW

バックナンバー

「ニッチを狙え」(2025.04.01)

 オンリーワンを目指す「戦わないで勝つ」戦略が最善。中小企業がニッチ商品で競争に勝つためには、
① 値引しなければならないような商品は最初から取り扱わない。
② 大多数より、お金を持っている特定少数に刺さる商品を考える。
③ 利益率が3割以下の商品には手を出さない。
④ 斜陽産業には入ってはいけない。

 そしてニッチ製品を生み出すための、8つの習慣を身に付けよう。
① 常に課題について考え続ける
② 疑問や驚きの理由を真剣に考える
③ 多くを体験する
④ 何にでも疑問を持ってその場で聞くようにする
⑤ なぜ、ここに? 何のために? と考える
⑥ なぜ安い?と考える
⑦ 色や形に疑問を持つ
⑧ 常識や習慣、ルールを疑ってみる

 「戦略経営者」2025年3月号 熊谷亮二氏の「金のカエルを目指そう」から要約抜粋させて頂きました。詳しくは本文をお読みくださいませ。

「再考 一万円札」(2025/03/27)

 3月14日の朝刊に、新紙幣のニセ札を使用した男が、偽造通貨行使容疑で逮捕された。新紙幣になって初めての偽造摘発と載っていた。カラーコピーを使った幼稚な犯罪ではあるものの、新紙幣発行から10ヵ月あまりでもう。

 そこで、一万円札の歴史を調べてみた。
 1958年(昭和33年)12月、聖徳太子が肖像画の一万円札が発行、C号券とも呼ばれている。戦後の高度成長とインフレ進行を受けて、当時最高紙幣だった千円札では需要に追い付かず、一万円札の登場となった。当時の大卒初任給は1万3000円程度。
 1984年(昭和59年)6月、福沢諭吉が肖像画の一万円札に改刷、偽造防止対策強化が目的でD号券とも呼ばれる。
 2004年(平成16年)8月、偽造券が急増するようになり、最新の偽造防止技術を盛り込み、肖像の福沢諭吉はそのままに、E号券として改刷。
 2024年(令和6年)7月、偽造抵抗力の強化やユニバーサルデザインへの対応を目的として、渋沢栄一が肖像画のF号券に改刷。
(Wikipedia「一万円札」より抜粋)

 日本銀行券としての一万円札はC、D、E、F号札の4種類。一万円札の改刷の歴史は、偽造紙幣対策の歴史とも言える。ニセ札を作りたくなるほど魅力的な一万円札なのだが、今、市中に散らばっているホンモノの一万円札は114億枚(大半は福沢諭吉札だろうが)、あと数年もすれば、渋沢栄一札が流通の主流になっているはず。その時、普段見かけない大量の福沢諭吉札が金融機関に持ち込まれても、窓口では真贋が判らず、ニセ札かと預け入れ拒否の事態も。

「福沢諭吉札はどこへ」(2025.03.20)

貨幣の流通量

 このグラフは、財務省から出ているレポート「我が国の通貨と決済を巡る現状」(2023年4月)から抜粋。
 令和6年7月に新紙幣が発行されるも、旧紙幣から新紙幣への変換が進んでいない、という新聞記事を読み、紙幣の発行量はどうなっているのかと思い、辿りついた資料。
 グラフの日本銀行券の流通高は、令和4年度で121兆8千億円、内1万円札の流通量が113兆6千億円であり、令和6年12月末の流通高は124兆7百億円、うち1万円札の流通量が114兆9千億円となっており、国家予算をはるかに凌ぐお札が国内に散らばっている模様。

 キャッシュレスの時代、お札で膨らんだ財布を持って店先で買い物する人など、もう見かけない。令和の財布も厚いが、こちらはクレジットカードやポイントカード、診察券、お薬カードなどなどがぎっしり詰まっているから。
 それでも一万札のニーズは右肩上がり。平成7年以降、基準貸付利率(公定歩合)が1%を下回り、未だに0.75%。銀行に預けても預金利息などスズメの涙(「通帳のシミかと思えば利息かな」こんな川柳もありました)。デの時代では、現金が何よりも強い資産ということも背景にあるのか。タンス預金で相続対策もありか。ただ大量の札束を受取る相続人は、?どう処置していいのやら。

 金利のある世界、インフレ経済へ転換されていく中、家庭に滞留している福沢諭吉札はどこへ向かうのか。

「税は国家なり2025」②「亭主、元気で留守がいい」(2025.03.01)

 国家を形成し、運営するためには税収は不可欠であり「税は国家なり」と言われる所以でもある。

 令和7年度税制改正案では、所得税の壁103万円を123万円に引き上げる税制改正案が盛り込まれているが、もう一つの社会保険料の負担が生じる106万円の壁の解消に向けた改正案が検討されている。

 改正案では、令和8年10月に年収106万円(月額8.8万円)以上の加入要件の撤廃、令和9年10月に企業規模要件の撤廃、令和11年10月には個人事務所の非課税業種の解消することにより、すべての給与所得者を社会保険の加入対象者とすることで、就労の壁を無くそうとしている。

 103万円、106万円の壁が意識されるそもそもの原因は、社会保険に加入しているサラリーマンに扶養される配偶者は本人の保険料負担がなく老齢基礎年金が支給される第3号被保険者の制度にある。この専業主婦の第3号被保険者制度は昭和61年から始まっている。

 昭和61年、当時は日本そのものが若く、年金の受給者はまだ少なく年金財源は貯まる一方、昭和バブルの頂点に向け好景気が続き税収も上がり続けていた時代。この年の流行語にはテレビCMで使われたフレーズ「亭主、元気で留守がいい」が選ばれている。

あれから40年。人口減少が叫ばれ労働力不足が顕著となり、みんなが働かなければ社会が成り立たない時代を迎えている。第3号被保険者や扶養控除の在り方を含めた制度改正に着手しなければ、いつまでたっても、「~の壁」は立ちはだかるばかり。

「税は国家なり2025」①(2025.02.01)

 国家を形成し、運営するためには税収は不可欠であり「税は国家なり」と言われる所以でもある。2024年秋の衆議院選挙で自民・公明与党が過半数に届かず、不安定な政権運営を強いられ、妥協の産物として103万円の壁を動かざる得ない状況に。2025年度の税制改正案を平たく解説すると、

① 所得税の基礎控除を48万円から58万円に引き上げ(合計所得2350万円以下の場合)

② 給与所得控除の最低保障額を55万円から65万円に引き上げ

③ 特定親族特別控除の新設

 国民民主党に寄り添わざる得ない政府与党は、103万円の壁を123万円まで引き上げる改正案を打ち出した。加えて、大学世代の子の給与収入が150万円以下であれば、親が63万円の所得控除が受けられる特定親族特別控除を新設した。

 翌年から施行という慣例を打ち破り、令和7年からの適用と明記されている。ただ、新しい源泉徴収税額表の準備が間に合わないため、給与から天引きされる所得税は現行のまま。過大に徴収された所得税は年末調整で還付されることになる。

 「国民の手取りを増やす」をスローガンに掲げ、手取りが増えた実績を引っ提げて夏の参議院選挙に臨みたい国民民主党は、減税は実現したものの手取り増は年末まで待たせる改正案では納得できるはずもなく、予算審議での紛糾は必至となることが予想され、妥協案として減税の前倒給付もあり得るか。

 いずれにせよ、社会保険の改正を含め、給与の源泉徴収事務や年末調整事務は煩雑になることだけは想定される所得税の改正となる。

「労働人口激減時代」(2025.01.01)

 2025年は、就労人口が減少の一途をたどり、労働人口が激減する時代の始まりと言われている。

①   2025年卒業予定者の就職における採用充足率は70%と過去最低になる見通し。新卒者を受け入れたい事業者側に対して高卒者、大卒者の就労希望者が足りない超売り手市場が続き、中小・零細企業が新卒者を迎え入れることがかなり困難に。

②   女性の就労動向では出産・育児の期間中も育児休業や時短勤務など制度の充実で会社を辞めず働き続けることが一般的になるにつれ、子育てが一段落した主婦層の就労希望者数は減少傾向が続き、パート募集もままならない状況に。

③   高齢者は、団塊の世代が2025年にはすべて後期高齢者となり、フルに就労可能な75歳以下の人口が減少するため、募集しても老人すらこない事態に。

④   外国人労働者は、円安傾向が続くことから就労場所にオーストラリアなどを選択した方が為替換算の結果、手取り収入が多くなるため日本への就労希望者が減少している。

 人材集めに苦労するばかりの不都合な現実を突きつけられてはいるが、まずは今のマンパワーで仕事が回るよう業務の見直しや各人の連携が必須で、マルチタスクをこなす人材養成が急務となる。加えてマンパワーに頼らない省人化への設備投資も考えなければならない。

 空飛ぶ車が行き来する未来都市の映像は、労働者不足という不都合な現実を克服した姿と理解すれば、そのトップランナーに日本がいるはず。