事務所名 東京GODO会計 税理士 多勢 陽一 |
所長名 多勢 陽一 |
所在地 東京都江東区亀戸 6-2-3田辺ビル6F |
電話番号 フリーダイヤル 0120-77-2514 |
FAX番号 03-3684-2740 |
Eメール tase-yoichi@tkcnf.or.jp |
業務内容 ・パソコン会計による月次決算支援業務 ・独立、開業支援業務 ・経営相談に関する業務 |
東京税理士会 江東東支部所属 |
「ここ数年はずっと黒字で、借金も返済し続けていました。一度でもデフォルメ(債務不履行)を起こしておらず、銀行には迷惑をかけていません。確かに虚偽の決算資料に基づいて融資を意思決定させた瞬間はあったかもしれませんが、きちんと返済を続けているのに、なぜ銀行をはじめ皆さんはそんなに騒ぐのですか。破綻させなければいずれ必ず完済できたのに、破綻させたから返せなくなったでしょ。それにこの程度の会計処理は、地方の同族会社ではよくあること。なぜ僕らだけが責められなくちゃいけないのですか。見せしめですか」
「会社の株は100%、林原家が持っている。会社を経営する人と会社を所有する人が同一なので、どのように経営しても株主の利益と相反することはない。だから会社の財産と自分の財産の境目が曖昧になって、会社の資金を私的に使う同族会社は多い。外部留保とでも言おうか、いざとなれば創業家の資産を提供すればいいという考えを持っている。
しかし、企業を巡る枠組みは大きく変わりつつある。同族の中小企業だからと大目に見られていた部分が許されなくなった。そんな時代の変化に取り残されたのが、林原に他ならなかった」
トレハロースを主力に抜群の安定度を誇る同族会社と評されていたにも関わらず、不正経理に端を発して倒産に追い込まれた、林原靖専務と林原健社長の発言と記述である。
会社清算による銀行への弁済率は93%と、潰す必要があったのかとの声もあるものの、やはり嘘で積み重ねたものはいずれ…
「プライバシー侵害をチェック」
9月3日、改正マイナンバー法案が可決成立した。10月の全国民への番号通知に先立ち、番号保護と利用範囲の拡大の法制化が進んでいる。マイナンバーは本人を特定する新しいツールとして位置付け、多岐にわたる利用が検討される。
改正法の利用範囲の拡大については①預貯金口座へのマイナンバーの付番、②医療等分野における利用範囲の拡充、③地方公共団体の要望を踏まえた利用範囲の拡充が挙げられている。①については預貯金口座への番号付番による個人資産の監視強化、②については個人の医療履歴へのプライバシー侵害など反発・反対を見越した先制とも…。
預貯金口座へのマイナンバー付番はあくまでも預貯金者の任意となっているが、年金や子供手当など国や地方自治体からの給付金の振込口座はマイナンバーの付番された口座(本人が特定された口座)に限定されることは必至であり、是非を問わず普及するだろう。
医療情報については、単身や旅先での救急に際してマイナンバーを介して適切な医療措置を受けられるなどのプラス面もある。
個人情報保護法と番号利用法を改正して、一層の個人情報の保護と有用性を確保することになっているが、やはり国家のプライバシー侵害という被害者意識は拭えない。
29年1月から開始される個人専用サイト「マイナポータル」で行政機関が持っている個人情報や情報交換の履歴が個人番号カードで確認できる。「個人番号カード」を取得しよう、侵害を憂う前に自己防衛。
やった、歴史的大勝利。
ラグビーW杯、優勝候補と目される南アフリカを相手にノーサイド直前に逆転トライを決めた。引き分けよりも勝負に拘った最後の5分間は手に汗握る展開で映画のラストシーンでもこうはいくまい。選手たちの運動量、忍耐、勝利への執念に感動した。この感動に辿り着くまでの練習量もさぞ凄まじかったろう。
エディージョーンズHCは、日本が海外の強豪チームにパワーや身体面で敵うはずもなく、日本人の真面目で忍耐力がある強みに着目して俊敏性、フィットネスを厳しい練習で鍛え上げ、動き続ける「ジャパンウエイ」を確立させた。国粋主義を主張する協会幹部の意見を避け、勝つための意欲があれば国籍を問わず登用した。
『最高のチームになるには勇気が必要です。新しいことに挑戦する勇気です。勇気とスキル、強靭な心があれば、どんなことも可能です。私たちにはスキルもタフさもあります。思考と行動の両面で勇気を持つことが私たちのプライオリティとなります。
日々の生活の中で「勝つ」という姿勢を持つことは必須条件です』
このエディー流のジャパンウエイに、閉塞した僕たちの突破口が見えてこないか。
自分たちに恵まれた環境がなければ、身体を動かすしかない。そんなの解りきったことなのに、いつの間にかサボってしまったかもしれない。いや、身体は動かしていたが、やり慣れた今まで仕方を漫然と繰り返しただけではなかったか。
国の借金が1057兆円となり過去最高を更新したと財務省が発表した。国民一人一人が連帯保証人みたいなものと考えれば、とっくに限界…。
『「豊かになる」ということは、「豊かさに慣れる」ということで、つまりは「危機」に対して鈍感になり、危機への対処能力が鈍化されることへつながります。
「豊かさに慣れる」ということは、豊かになってしまった「外側の状況」に対応して、自分自身の欲望を解き放ってしまうことです。解き放って、その栓を締めるということが出来にくくなることが「豊かさに慣れる」です。
「何とか成るはず」思い込んでいて、その思い込みが崩れた時、人の欲求不満は爆発します。どうしてそうなるかと言えば、「何とか成る(はず)」を可能にしていた豊かさが、「欲望は全開にされてしかるべき」とだけ思い込ませて、「欲望をセーブする」というノウハウを教えなかったからです。
「何とか成る(はず)」が成り立たなくなったら、その不可能状況に立ち向かって「何とかする」ということを主体的に実現しなければなりません。でもそれは絶望的に体力のいることです。それが出来るような訓練を受けていなければ、人はすぐにポシャッてしまいます。』(大不況には本を読む(橋本治著)より)
『ジャイアンが、みんなが買い物に使う平和通りのゴミ掃除をしているので、親友のノビ太が後方から手伝っていたら、突然悪い奴らがジャイアンに襲い掛かり、後方にいたノビ太に、「お前もコイツに加勢したら、お前の家族を含めてタダじゃ置かないぞ」と睨みつけてきた。』
ケンカはしないと公に約束しているノビ太はどうすればいい? 集団的自衛権の行使って、こんなノビ太にジレンマを突き付けている。
ジャイアンのケンカの最中に、無抵抗のノビ太が殴られたり、野比家に石が投げられたら、ケンカをしない約束は置いといて個別的自衛権があるので最小限の実力行使はできる。果たしてノビ太がまだ睨まれている段階で「義を見てせざるは勇無きなり」と集団的自衛権を行使して手を出してしまっていいのか。
力任せのジャイアンに頼り切って家族付き合いをしてきた野比家の周りは、強大な力を付けてきた何でも欲しがる隣町の番長や、何を仕出かすのか解らない異人や過去にこだわる隣人などが幅を利かせ、騒がしいのも事実。
一人よがりで力任せのジャイアンではあるが、その上をいく隣町の番長や話すら出来ない隣人と比べれば、頼もしくて陽気なジャイアンと「危ない時には助け合おう」と親友の契りを結んでおくことも重要なこと。
しかし、親友の契りをノビ太一人の独断でしてはいけない。ジャイアンや隣町の番長、異人・隣人との付き合い方を野比家の家族会議で決めるプロセスこそが国民主権。
集団的自衛権の行使を容認する安保関連法案の可決を目指す安倍政権に対して、憲法学者が軒並み憲法違反を表明する事態に至った。
憲法9条で戦争の放棄、戦力及び交戦権を否認しているが、自衛権はあるので、日本が攻撃された時に国民を守るための最小限の実力行使(個別的自衛権)は認められる、というのが政府見解であった。この見解では集団的自衛権の行使、海外での武力行使はできない。本来ならば国民投票による憲法改正の合意を経て決めるべき内容を、閣議決定による解釈変更で突破しようとするところに無理があり、憲法学者が反対するのも道理。
日本国憲法前文では「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」
99条では「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と定めている。
憲法に縛られる側の都合で勝手に解釈を変更して、自衛の措置ならば何でも可能にしてしまえば、憲法の信頼を損ない法治国家の前提を崩壊させはしないか。
憲法を守る義務を課されているのは国民ではなく政府のはず。
来年から「社会保障・税番号制度」(マイナンバー制度)が始動する。
遡れば、昭和40年代後半に検討された「国民総背番号制度」から50年を費やして日の目を見ることになる。
「国民総背番号制度」は、各省庁、手続ごとにばらばらに付番、管理していたコードを統一して行政の効率化を図ることを目的として検討された。しかし、国家による個人のプライバシー侵害をおそれる国民の強い拒否反応に加えて、労働組合の反合理化闘争(郵便番号反対など)などもあり実現できず。
もし、実現されていれば「消えた年金」が社会問題にはならなかったかも?
昭和55年、国会で成立した「グリーンカード制度」。当時、元本300万円までの預貯金の利子が非課税になる「マル優」制度があったが、その取り扱いがずさんで一人で仮名を使って多数の口座を開設する不正が横行していた。不正防止の切り札として「グリーンカード」の取得を義務付ける内容だった。
制度開始まえに仮名口座から大量の資金が流出したため、金融機関、郵便局長会などが激しく反対し、郵政族議員などから廃止の議員立法が提出され、多くの国民も同調して昭和60年に頓挫。以後、番号制度はタブー視され続けた。
平成15年、「住基ネット」が稼働し番号制度は運用されたものの、拒否反応からの制約が多すぎて限定的な利用に止まり普及せず。
平成19年、「消えた年金」が大きな社会問題となり、第一次安倍政権は崩壊へ。
平成21年、民主党は消えた年金問題から「税と社会保障の共通番号制度導入」を公約として衆議院選挙で大勝。平成23年に「社会保障・税番号大綱」を決定し、マイナンバー関連法案が国会提出されたが、消費増税約束解散により廃案に。
衆議院選挙で自民・公明が与党に返り咲き。
第二次安倍政権が誕生し、よもや民主党が取り組んだマイナンバー制度を承継することはないと思われたが、前回の反省からか平成25年、番号関連法案が可決成立、平成28年「社会保障・税番号制度」(マイナンバー制度)始動。
(マイナンバー制度/TKC出版刊より要約)
一次相続から二次相続発生までの年数の統計では、夫→妻の順番の場合16年、妻→夫の順番の場合が8年と2倍の開きがある。
一般的に妻よりも夫の方が年上だろうし、平均寿命だって女性の方が長いのだから当然ともいえるが、この統計を聞いて「お母さんが亡くなってからお父さんは何をする気力も無くして亡くなっちゃった」と相続の相談にきた娘さんが話していたのを思い出した。
夫が亡くなった後、妻が16年間生活していくためには3000万円程度の生活費が必要になり、年金だけではとても追いつかない。夫の相続が発生し、遺産総額が1億6千万円に満たない場合などでは、すべての遺産を配偶者が相続し、その遺産を配偶者の生活費に充てていき、それでも残った財産があれば子が相続するのも一案。
相続税の基礎控除を超える遺産があっても、配偶者の法定相続分相当額と1億6千万円のいずれが多い額までは配偶者の取得した遺産については相続税が課されない、配偶者に対する相続税の軽減措置も後押ししてくれる。
「あなたのように強い(hard)人がどうしてそんなに優しく(gentle)なれるの?」とヒロインに問われ、
葉巻を燻らせたハンフリー・ボガードが「男は強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格はない」と応じる名シーンがあるが、
「頼りにされている」という意識が男の生き甲斐、生きる支えなのだ、と恰好をつけたくなる統計数値でもある。
『愚者をたわけと言うのは、田を分けることが愚かなことだからという冗談のような一説もあった。
耕地は最も安全なる財産であり、かつてはそれ以外に生計の基礎となるべきものが考えられない地方さえ多かった。
日本の家族制度では、過去三百年以上の久しきにわたって、家の根幹を逞しくしようとする長子家督制度と、どの子も幸福にしてやりたいという分割相続法と、二つの主義が相闘い、または妥協し続けてきた。
家を強くするということは、総領の権力を大きくしておくことであった。それは次男以下の者に、長兄とは比べものにならぬような悪い生活を辛抱させることであった。家が一番早く弱るのは農産物の収穫量の減ずることで、これでは多くの人を養うことができないので、やたらに分家を出し田地を分けようとしなかった。
先祖から譲られた家督は本家に属する。それを削って家を弱めては先祖にすまない。子供を沢山もったのだから止むを得ないと、腰の曲がる年まで野山の空地を探し出して、次男以下に遣るものを開きだそうと苦労をしていた人も少ない数ではなかった。死んだ後はご先祖様として山の神となり、春には里に降って田の神となり秋の終わりにはまた田から上がって山に還ると考えられてきた。』(先祖の話/柳田国男著より)
相続には子子孫孫までの安寧を願う、ご先祖の優しさが込められている。この心遣いが解らず、戦後に出来た法定相続分だけを自分の権利と勘違いすると「たわけ」の争族になってしまう。
安倍政権は政策運営の要に「デフレ脱却・経済再生」を謳い、日銀は物価上昇率年2%を掲げ異次元の量的緩和を実施してお金を市中に流通させて、緩やかなインフレによる経済の活性化を目論んでいる。インフレ時では物の値段は今が一番安く、明日は必ず値上がりするので、「いつ買うの?今でしょう」と消費に走ることになり、モノが売れれば経済は好循環する。
しかし、日銀の量的緩和はあわせて円安を招き、売値も上がるけど輸入価格も上昇して仕入値がそれ以上に高くなり、目の前をモノとお金が目まぐるしく回る「骨折り損のくたびれ儲け」だけになってはかなわない。
インフレ率2%が10年続けば物価は20%上昇、同時に貨幣価値も20%下落するので相対的に借金も20%目減りする。自力で借金を返すのが難しい国にとってもインフレは大助かり、の効果もある。
デフレってそんなにダメなことなのか。地球環境やエコの視点からデフレを考えてみるとモッタイナイ精神と共通してくる。デフレは今日よりも明日の方がモノの値段が安くなるのだから、大事に使って長持ちさせればさせるほど、次のモノを買う時には安くて良いモノが買える。供給過剰でモノ余りを起こしている現在の日本にあっては必要なモノのほとんどは家庭内に収まっている。
「水道の蛇口をひねると衛生的で美味しい水が必要なだけ使えるように、品質の良い便利な商品をより安くより多く提供する」ことを夢見た松下幸之助の願いはすでに実現している。
国家を形成し運営するために税収は不可欠であり「税は国家なり」と言われる所以でもある。毎年の税制改正では国がやりたいこと(国民にさせたいこと?)が色濃く反映される。
今年の税制改正で国がやりたいことを平たく言うと、デフレ脱却・経済再生のため、
①法人税率を下げるから利益を出して法人税の納税をお願いします。
②贈与税をオマケするので年配者から若者へ資金をシフトしてお金を費消して下さい。
③地方を元気にするため、会社の地方移転を優遇し、ふるさと納税枠を拡充するので協力下さい。
④国際取引に目を光らせて税金の徴収漏れを防ぎます。
⑤消費税率10%増税の先延ばしは二度としません。
といった事になる。
よほど世代間の資金シフトに思い入れがあるのか、住宅取得資金贈与の非課税枠を最大3000万円まで拡充し、教育資金一括贈与の非課税枠1500万円の第二弾として結婚・子育て資金の一括贈与の非課税枠1000万円を創設する。さらに子ども版NISAを創設して親の資金を株式市場に呼び込む作戦も盛り込んだ。
民法877条では、直系血族及び兄弟姉妹はお互いに扶養をする義務があると定め、教育や生活のために親族から資金提供を受ける場合には贈与税は及ばない範疇のはず。
非課税枠を選択して銀行に預金した場合、孫・子が資金の必要な時に出向く所は銀行であって祖父母の所ではなくなる。お礼はメール、では何とも寂しいかぎり。孫・子が遊びに来たつどに10万円ずつ手渡した方が長幼の序も保たれ、しかも250回も楽しめる。
個人を特定し、その人に関する情報を正確かつ効率的に名寄せ・突合を行いきめ細やかな社会保障を給付する目的で、国民と全法人に番号を割り振る「社会保障・税番号制度」(マイナンバー)が来年1月から開始される。具体的には、10月に国民一人一人に個人番号が記載された「通知カード」が郵送される。
年金・福祉・医療の分野でワンストップサービスが実現されれば便利この上ないが、まずは保険の給付や徴収などの手続きのみでマイナンバーが使われることになる。
マイナンバーは、検索によっては社会保険診療を受けた過去の病歴、失業保険の受給に関する情報、過去の職歴や年金の納付状況といった個人情報が一元で確認できてしまう両刃の剣。従って、この番号情報については厳しい情報管理が要求され、悪用や情報漏洩、目的外利用についての罰則規定が非常に重く、故意に漏洩した場合、4年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科される。
税の分野でも平成28年以降、確定申告書、源泉徴収票、法定調書へのマイナンバーの記載が決まっている。事業者も従業員のマイナンバー管理を迫られることになる。
今年の税制改正大綱ではマイナンバーの適用範囲を個人の預金口座に拡大することを盛り込んだ。今のところ預金口座への適用は任意とし、国民の周知が進めば完全適用を検討するとしている。マイナンバーで国に個人財産が丸裸にされるといった懸念の声も現実味を帯びる。